キューバ旅行の前に知っておきたいこと|キューバ一人旅その2
キューバはアメ車とゲバラだけじゃない
フィデル・カストロとチェ・ゲバラが革命を起こして、アメリカと仲が悪くて、社会主義で、野球が強くて、クラシックなアメ車がたくさん走ってて、モヒートが美味しくて、ノリノリな音楽がかかってる国。
私の持つキューバという国のイメージはこんな感じでした。 ですが今回、せっかく20時間近くも飛行機に乗って旅行に行くので、なんとなくなイメージで行くのはもったいないと思い、いろいろ本を読んだりしてキューバという国について調べてみました。
そんなこと知ってるよ!と言われるかもしれませんが、私が初めて知ったことをまとめたいと思います。もし、私の理解が違っていたら教えてください。。
1.キューバにはカストロよりも偉大な人物がいた。
キューバ独立の父、ホセ・マルティ。 スペインの支配から独立するために活動し、平等で自由な社会を提唱しました。カストロも「自分はマルティの弟子である。」と言って敬愛する人物です。
「キューバはマルティの国である。」と言う人もいるほど。首都ハバナの空港の名前にもなっています。
2.チェ・ゲバラの有名な肖像は誰でも使える。
チェ・ゲバラと聞いて思い浮かべるこの顔。
この肖像は「英雄的ゲリラ」という写真作品が元になっていて、撮影した写真家アルベルト・コルダは「ゲバラの思い出を広め、世界の平和のために写真が利用される限りは著作権を主張しない」と言っていたそうです。
またその写真をデザイン化したデザイナー、ジム・フィッツパトリックも同様に著作権を放棄したため、Tシャツやポスターなど様々なところで使用されているということなんですね。
おかげで地球の反対側に住む私でも、“チェ・ゲバラ”と聞けばすぐにあの顔を思い出せるわけです。
3.カミーロ・シエンフエゴスという人物もカッコいい。
キューバ・ハバナの革命広場のビルにチェ・ゲバラとともに肖像を掲げられている人物です。カストロ、ゲバラとともに革命に参加しました。
写真の肖像の右下に書かれている“Vas bien, Fidel”とは、フィデル・カストロが演説中に「カミーロ、私はうまくできているか?("¿Voy bien, Camilo?")」と確認した言葉に答えたもの。「いい調子だよ、フィデル」という意味でしょう。
カストロがこんなことを聞くぐらい信頼していたのですね。
左がカミーロ・シエンフエゴス、右がフィデル・カストロ。ハットと髭がカッコいいですよね。ゲバラはこのシエンフエゴスを敬愛し、息子にカミーロと名付けました。
4.キューバの先住民はスペイン人に滅ぼされた。
キューバの先住民族、タイノ族とシボネイ族は、侵略してきたスペイン人に滅ぼされました。スペイン人による虐殺と持ち込んだ疫病によるものらしいです。
5.兌換ペソは“だかんぺそ”と読む。
キューバには2種類の通貨があり、外国からの観光客が使うのが兌換ペソで、地元民の使うのがキューバペソ。
6.医療が発達している。
キューバ革命後多くの医師が亡命してしまったため、国内の医療発展のため国が総力を挙げて取り組んだ結果、医療水準が世界で最も高い国の一つとなり、B型肝炎ワクチン、髄膜炎ワクチンなどの開発に成功するほどの科学大国となりました。
医療費は無料。国民の平均寿命は76歳だそうです。物資が不足している割にはすごいですよね。
7.アメリカ大統領もキューバの葉巻が大好きだった。
1961年、アメリカはキューバに対し経済制裁を実施し、それ以来貿易が行われなくなりました。それが現在まで続いているわけですが、その法案に署名する直前、なんと当時のケネディ大統領は自分が大好きなキューバの高級葉巻を買いだめしておいたというのです。
そんなにいいならちょっと吸ってみようかなぁ。
8.キューバの革命家もアメ車が大好きだった。
フィデル・カストロの愛車はオールズモビル(Oldsmobile 98)。そしてカミーロ・シエンフエゴスも同じ車に乗っていました。
(同型車)
チェ・ゲバラの愛車はシボレーインパラ(Chevrolet Impala)。
(同型車)
9.キューバの学生服は色で分けられている。
小学生は赤、中学生は黄、高校生は青。
10.ゲバラと共に戦った日系人がいた。
日系ボリビア人のフレディ前村という人物。ゲバラからファーストネームである<エルネスト>を戦士名として授けられ、ボリビアの軍事政権と戦いました。
2017年10月、このフレディ前村を題材とした映画が公開されます。オダギリジョー主演の「エルネスト」。これは見に行かなければ!
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キューバ旅行に必要なツーリストカード簡単に取得できました!|キューバ一人旅その1
今年の夏休みはキューバ!
ずっと行きたいと思っていたキューバ。私が長期で休みを取れるのは、夏休みと年末年始のみ。例年その時期は航空券の価格が20万円近くして、ちょっと高いな~と二の足を踏んでいたのですが、航空券検索サイトのスカイスキャナーを眺めていたら、今年は意外と安いのが見つかりました。
成田発カナダトロント経由ハバナ行きのエアカナダ、7月中旬の日程で125,240円。これなら行ける!と思い、即決。今年の夏休みは1週間のキューバ旅行に行くことになりました。
ちなみにメキシコ経由でもキューバには行けて、メキシコの航空会社アエロメヒコはエアカナダよりも安いのですが、評判がちょっと、、ということで私はエアカナダを選びました。
そんなことで、まずキューバ旅行に際して必要なツーリストカードという書類を取らないといけません。ビザみたいなものですね。お金払って申請すればすぐもらえるものと思っていましたが、よく調べてみると、これがなかなか曲者らしい。
ネット上ではこんなことが言われていました。
申請に必要な書類がコロコロ変わる。キューバ大使館領事部の受付時間もコロコロ変わる。申請料金支払い時のお釣りが出ない。ツーリストカードの在庫が切れて発給できない場合がある。時期によっては申請が殺到して発給に時間がかかる。問い合わせの電話に出てくれない。領事部の受付担当者が怖い、などなど。
なんか緊張、、。
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キューバのツーリストカードを簡単に取得する方法
申請窓口で文句を言われないよう、私は下記を完璧に準備していきました。
- 申請用紙をキューバ大使館領事部ウェブサイトよりダウンロードし、プリントして必要事項を記入。(ページ左のFormsのVisa application formから記入フォームを表示)
- 貼付け用の5㎝×5㎝の顔写真を準備。(デジカメ画像を加工して家庭用プリンターで印刷したもので大丈夫でした。)
- パスポートの顔写真のページのコピーを取る。(申請時はパスポート本体も必要。)
- 往復の航空券の予約確認書をプリント。(購入後メールで送られてきた日程表で大丈夫でした。)
- 宿泊先の情報をプリント。(Casa particularカサパルティクラルという認可制民泊の名前と住所の入った書類で大丈夫でした。)
- 書類をまとめてホチキス止め。(これも指示されています。)
- 申請費用2,100円ピッタリ用意。(他人の代理申請と郵送申請の場合は5,600円)
※申請書は下記のようにパソコンで打ち込んで印刷できます。内容はダミーです。
私がキューバ大使館領事部を訪れたのは、月曜日の午前9時45分頃。すでに先客が2人いました。書類を提出しようと窓口に行くと、そこでは全く怖くない、品の良さそうな女性が応対してくれました。職業欄の下の空欄に勤務先と電話番号を書くよう指示されましたが、他は特に問題なし。
その後、フィリピン人観光客の家族連れが申請に来たり、問い合わせの電話がかかってきたり、その女性が一人で応対していたので大変そうでしたが、私が申請してから約20分でツーリストカードをもらうことができました。
窓口の横には、記入用の申請用紙が置いてあり、そこで書くこともできます。文房具は一通り置いてありましたが、場所が狭く、ボールペンのインクも出が悪かったりするので、事前に書類一式準備して行ったほうがいいと思います。
申請書類の変更のお知らせが建物の入り口に貼ってありました。ここで知らされても、、。やはり事前にしっかりと調べ、準備しておくことが重要です。
私が提出した宿泊先の書類。今回私はJakeraというスペイン語レッスンプログラムに申込み、宿も一緒に手配してもらいました。
午前10時を過ぎた辺りから領事部に来る人が増えてきましたので、できるだけ10時前に行ったほうがいいと思います。また申請の時期ですが、ゴールデンウィークや年末年始の直前は申請が殺到するようなので、それらの時期を避けるとスムーズに取得できるようです。ツーリストカードに使用期限は無いので、早めに取得しておいてもいいですね。
また事務所内には利用者のためのトイレは無さそうでしたので、地下鉄の最寄りの赤羽橋駅で済ませるか、領事部の入る建物向かいの飯倉公園の公衆トイレを利用することになるかと思います。
さぁこれでツーリストカードはOK!その他の準備も進めながら、キューバ一人旅ブログも開始です~。
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上野の「バベルの塔」展、混雑を避けるなら雨の日がおススメ
雨の土曜日、混雑は無し!
2017年4月18日から7月2日までの間、東京・上野で開催中の「バベルの塔」展。5月13日の土曜日に行ってきました。
結構混雑しているという話を聞いていたので、朝イチを狙っていきました。当日は朝から雨。開館の9時半前に美術館に着きましたが、待ち列などは無し。
入場口の前に少し列ができていましたが、会場が開くと同時に流れ始めました。入場口横には、「AKIRA」などで世界的に知られる漫画家の大友克洋氏が描いた「INSIDE BABEL」という作品も展示されています。
バベルの塔の内側を想像して描いたものです。近くで見ると細部まですっごくよくできてますので、こちらもお見逃しなく。
そして会場内。バベルの塔は最後の部屋での展示です。混雑する美術展ではお約束の、最初の方の展示は後回し作戦です。まず先に2階の最後の部屋に向かいました。
9時40分頃で、バベルの塔の作品の前には10名弱。柵で区切られた内側の一番近い所は、立ち止まって見ることはできませんが、3mぐらい離れた場所ならじっくり思う存分鑑賞することができました。
しかし、このバベルの塔という作品は、人物や物がものすごく細かく描写されているので、ちょっと離れると細かい部分が全く見えません。なので、周りには単眼鏡や双眼鏡を持っている人を多く見かけました。
単眼鏡持参がおススメですが、実は持っていなくても大丈夫。この絵を300%拡大した複製画も同じ部屋に展示されているのです。これを見れば細かい部分までよく分かります。
東京藝術大学のチームが、色彩から顔料の盛り上がり具合、表面の質感まで本物に限りなく近づけて作った複製画とのこと。単なる拡大コピーじゃございません。
私は、この複製画と本物の間を何往復もして目に焼き付けてきました。ここは11時半頃になっても、あまり混雑していませんでした。
そして最初の部屋に戻って、後回しにした作品を鑑賞。中でもヒエロニムス・ボスの2点は、こちらが主役でもいいのでは、というほどの貴重な作品。これらも、混雑無く最前列でじっくりと鑑賞できました。
やはり雨の日は人も少なくおススメです。
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「バベルの塔」展のショップのグッズが素晴らしい!!
いつも楽しみなミュージアムショップ。今回のバベルの塔展のグッズには、やられてしまいました。来場者が欲しくなりそうな物をよく分かっています!!
クリアファイルは、しっかりと「バベルの塔」を全面に、また隠れたメインとも言われているヒエロニムス・ボスの作品2種類もカバー。私たちが欲しいと思う、とてもいいデザインです。
そしてポストカードも種類豊富。飾るのにちょうどいいサイズの「バベルの塔」の大判ポストカードがいいですね。また、これよりも大きいサイズの絵やポスターなどもありました。
購入したグッズを入れてくれる袋もカッコいい。
さらにやられてしまったのがこちら。
バベルの塔をデザインしたTシャツと展覧会のマスコットにもなっているブリューゲルのモンスターTシャツ。
赤いTシャツの色は、バベルの塔の赤いレンガの色に合わせて特別に染めた色とのこと。モンスターTシャツは他にも5種類ぐらいありました。
この他にもモンスターの絵が描かれたマグカップやお皿など盛りだくさん。あまり見てるとキリがないので、この辺で手を打ちました。
東京藝大の「Study of BABEL」も見に行こう
東京都美術館から歩いて5分ほどの場所にある東京藝大。こちらでは、バベルの塔展に合わせて、立体化したバベルの塔の展示とプロジェクションマッピングを実施しています。 こちらは入場無料。
よくできてますわぁ。藝大生の技術の高さに感心。これ作るにも相当時間かかっただろうに。これも必見です。
ブリューゲルとボスの作品を鑑賞するには予習が必要
ブリューゲルやボスが描く絵には、聖書の内容や諺などが含まれていて、絵をただ見ているだけだと、何のことだか分からない場合が多いです。
会場内の作品には説明文の無いものも多いので、意味が分からず通り過ぎてしまってはもったいないです。
私は書店で公式ガイドブックとして販売されている本を読んでから行きました。これには、バベルの塔の解説から、絵が表す諺の意味、ヒエロニムス・ボスの作品の解説まで、重要なポイントが分かりやすく書いてあります。
特に諺については、予習無しで行ったら実物を前にチンプンカンプンなままだったと思います。
来年1月には、同じ上野の東京都美術館で「ブリューゲル展」も開催されます。こちらは、ブリューゲルの子供や孫など画家一家の作品も展示する展覧会のようです。この本を読んでおけば 、次のブリューゲル展にも役立ちそうですね。