TRAVEL AND ART

旅行と美術鑑賞のことばっかり考えてるブログです。

「レオナルド×ミケランジェロ展」は混雑覚悟で7月11日以降に行くべき

「レオナルド×ミケランジェロ展」は7月中旬から盛り上がる

東京・丸の内の三菱一号館美術館で開催中の「レオナルド×ミケランジェロ展」に行ってきました。

「レオナルド×ミケランジェロ展」と言っても、メインとなる展示物は素描だからなのか、まだあまり注目されていないようですね。。会期2日目の日曜日、開館10時前で、入り口には100人程の待ち列で大きな混雑は無し。その後スムーズに流れて入場できました。

入ってすぐの部屋、最初の展示に今回の展覧会のメインビジュアルとなっているミケランジェロとレオナルドの素描を持ってきています。これ、来場者が増えたら入り口付近で大混雑するパターンですねぇ。今日のところはゆっくり見ることができましたが。

その後もテーマに沿って、レオナルドとミケランジェロの素描が展示されていて、二人の描き方を比べながら楽しむことができました。

しかし、今回展示予定となっていたダ・ヴィンチ作ではないかと言われている絵画《美しき姫君》が、突如展示中止となってしまったのはとても残念でした。

Profile of a Young Fiancee - da Vinci

この《美しき姫君》については、以前BS朝日の「ダ・ヴィンチの指紋」という番組でも取り上げられて、大きな話題となっていましたね。あぁ見たかったな~。

と、残念に思っていたところ、さすがこの三菱一号館美術館、転んでもただでは起きません。代わりに凄いものを持ってきます。

7月11日から展示予定の作品、それは、、、

ミケランジェロによる彫刻《十字架を持つキリスト(ジュスティニアーニのキリスト)》

ミケランジェロの「十字架を持つキリスト」とは

180㎝ほどの大型大理石彫刻で、1997年にミケランジェロ作と認められるまで、誰からも注目されず忘れ去られていました。ミケランジェロ自身も制作途中に、キリストの顔の部分に亀裂を見つけ、未完のまま制作を止めてしまいました。なので、最終仕上げは17世紀の無名の彫刻家によるものらしいのです。

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《十字架を持つキリスト(ジュスティニアーニのキリスト)》美術展絵葉書より

そんな経緯もあり、誰もこの彫刻がミケランジェロによるものとは思っていませんでした。イタリアに侵攻したナポレオン軍も第二次大戦中のドイツ軍も、この彫刻には手をつけず、素通りしてしまったそうです。

おかげで、この彫刻は今まで無事に保存されてきたということなんですね。

途中で制作を放棄したミケランジェロは、再度同じテーマの彫刻を作り、その完成品は現在イタリア・ローマのサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会に置かれています。

Michelangelo-Christ the Redeemer

今回展示される予定の《十字架を持つキリスト(ジュスティニアーニのキリスト)》は、現在イギリス・ロンドンのナショナルギャラリーで開催中の「ミケランジェロとセバスティアーノ展」で6月25日まで展示中です。

この展示が終わってすぐに東京にやって来るということなんですね。ミケランジェロによるこれほどの大型作品の展示は日本初とのこと。

これはなんとしても見に行かなくては!7月11日より前に「レオナルド×ミケランジェロ展」に訪れた人には、後日《十字架を持つキリスト》だけを特別に鑑賞できる特別入場券がもらえます。

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7月11日以降は、この彫刻目当てで訪れる人も多くなり、混雑してくるのではないかと思いますが、これを見ないわけにはいきませんね~。

グッズはオシャレ系で

気になるミュージアムショップのグッズは、クリアファイルや絵葉書、マグネットなど基本的なものはいつも通りで、他には素描のマグカップ、Tシャツ、手ぬぐいなどの他、イタリア・フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局の石鹸(約2,500円)、ローズウォーター、ハーブウォーター(約3,000円)、フレグランスに、Marvisの歯磨き粉なんかもありましたね。

十字架を持つキリストは迫力満点

7月11日より展示されている、ミケランジェロの「十字架を持つキリスト」を見てきました。

システィーナ礼拝堂の壁画「最後の審判」に描かれているキリストのように逞しく、腕や足の動きはダヴィデ像にも似ているように感じました。

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なんとこの彫刻展示は写真撮影が可能。

私が訪れたのは金曜日の夜7時ごろ。鑑賞者は3~4人しかいなく、暗めの部屋の中心でスポットライトを浴びたキリスト像を、静かに、じっくりと眺めることができました。

 

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