ハバナ最後の夜には続きが、、
’58インパラでドライブして、ハバナ最後の夜は大満足で終了。さぁ部屋に戻って、明日早朝の出発に向けて荷物の準備をしなければ。
、、と思って道を歩いていたが、やはり名残惜しい。旧市街は遅い時間になっても賑やかだ。
もう少しだけハバナの街を楽しもう。宿の近くの小さい公園のベンチに座って、街行く人々、アメ車タクシー、自転車タクシーを眺める。
あ~この景色ともお別れだな。昼間の暑さも、街に漂う臭いも、古い車から出る騒音も、、全ていい思い出だ。お腹壊すこともなく無事に過ごせて良かったな。
な~んてこと考えてたら、一人のオッチャンが話しかけてきた。今までなら面倒くさいので相手にしなかったが、もうこんな会話も最後だろうと思い、ちょっと話を聞いてみる。これがハバナでのローカルとの基本会話なので流れを書いてみよう。
オ「ハローマイフレンド!チャイナ?ジャパン?」
私「ジャパンだよ。」
オ「Ohジャパン!私の姉が日本にいるんだよ。東京か?大阪か?」
私「東京だよ。」
オ「東京か!いい靴履いているな。アディダスか?フィラか?」
私「コロンビアっていうメーカーだよ。」
オ「そうか、初めて聞いたな。歩きやすいか?」
私「歩きやすいよ。防水だし。」
オ「ところで、こんな所で何やってるんだ?レストランを探してるのか?」
私「いや、街を眺めてるんだよ。」
オ「暇なら近くにいいバーがあるんだが行くか?」
私「いや、時間が無いから。」
オ「どうしてだ。土曜日の夜だぞ。」
私「明日の朝4時に出発しなくちゃいけないんだよ。」
オ「そうなのか。それじゃ土産にシガー(葉巻)いるか?」
私「いや葉巻はいらない。」
オ「チカ―はいるか?」
私「いや、だから葉巻はいらないよ。」
オ「シガーじゃない、チカ―だ。」
私「え?チカ―って何よ?」
オ「チカ―だ。ガールだ。フォキフォキだ。」
チカ―(chica)ってスペイン語で女の子という意味らしい。つい聞いてしまった。フォキフォキもあとで調べたらxxxxを意味するという。するとオッチャン、私が女の子に興味を示したと思い込み、これから探しに行こうと言う。
いや、いらない。本当にそんなことやってる時間無いのよ。時刻は午後11時を過ぎている。もう帰って荷物まとめないと。
しかしオッチャンは止まらない。どこかに電話し始めた。
いいから、もうやめてくれ。
なんとオッチャンの友達の兄ちゃんまで現れた。あ~やっぱり面倒くせえな。
オッチャンには「キューバの女は好きか?」と聞かれるし、兄ちゃんには「ホワイトとブラックどっちがいい?」なんて聞かれる。はぁ~困ったな。
オッチャンに「キューバは好きか?」と聞かれたので、「キューバは好きだよ。面白い国だし、アメ車はカッコいいし、街が危なくないのがいいね。」と答えると、オッチャンは「そうだろ!キューバはいいだろ?I love Cuba! I love Cuba!」と、突然叫びだす。
おおぅ、そうか、そうか、えらいキューバ愛だな。
するとオッチャン、おもむろに右腕にデカく掘ったタトゥーを見せてくる。
え~ナニナニ?
<I love Europe €>
おい、ネタじゃねえかよ!しかもかなり体張って。よくユーロマークなんて彫ったな。なんかこの二人、不思議と悪い感じというか嫌な感じがしなくて、ただ会話するだけなら結構面白い。
とはいえ、女の子と遊ぶ時間は無いので「もう帰るよ。ありがとう。」と言ってその場を立ち去る。まぁ最後、ローカルと面白い会話もできたし十分楽しんだ。
宿に向かって歩いていると、さっきの兄ちゃんが追いかけてきて「すぐそこに俺の友達が住んでるんだ。」と言う。
ある建物の下で立ち止まり、兄ちゃんが叫ぶ。その建物の上の方に住んでいる友達を呼んでいるようだ。スマホ持ってるのに、ずいぶん原始的な呼び方だね。しかし友達は不在のようだ。
またここで少し立ち話が始まる。うぅぅ本当にもう帰りたい。。
東京の気候の話、車の話、野球の話、女の子の話、、帰りたい気持ちとは裏腹に会話が盛り上がってしまう。
そんなことをしているうちに、兄ちゃんの友達らしき女の子が帰ってきた。水の入ったタンクを二つ抱えて。お使いに行っていたらしい。
お使いから帰ってきたばかりの友達を紹介される。
「ハロー」
「ハロー」
「、、、、、、」
ん??微妙な空気が流れる。
え、何?友達と挨拶したよ?
すると兄ちゃんが「50CUCでどうだ?」と。
おいおい!マジで?何この状況!この子友達でしょ?値段なんて聞いてないし!友達の女の子を50CUCで勧めるなって!
しかしこの女の子もすごい。お使いから帰ってきたところなのに、この状況に動じていない。見た目普通のかわいらしい女の子なんだけど、これって日常茶飯事なのか。ハバナの女の子ってこんな感じなん?
オッチャンは「部屋は3時間で20CUCのところがあるから。」なんて言ってるし。
いや、ですから、私はあと4時間後には出発なのですよ。長旅が待ってるんですよ。(時間があればやんのかい!)
再度お断りして帰ろうとすると、女の子が「私の部屋なら10CUCでいいよ」なんて言う始末。もう友達の友達みたいな感じになってる。。あ、あかん。
いやダメ、ダメ。そんなことしたら、明日のフライトなんてどうでもよくなって、滅茶苦茶なことになるかもしれん。
なんとか理性が勝ち、一線を越えずに済んだ。酔っぱらってなくて良かった(笑)
このまま解散も味気ないので、バーに入ってビール1本ずつ奢って、今度こそ終了。寝る時間ほとんど無くなったけど、楽しかったからいいか。
最後の最後に思いがけない展開となった、というお話。
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