TRAVEL AND ART

旅行と美術鑑賞のことばっかり考えてるブログです。

緊急地震速報を聞いて思い出すギリシャでの地震体験

アテネで起きた20年ぶりの規模の地震

ここ何日かで立て続けに鳴った緊急地震速報を聞いて、私はあることを思い出しました。2019年の夏に訪れたギリシャアテネ

7月19日、私は考古学博物館を訪れていました。

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博物館内のカフェで昼食を取り、その後トイレに行き個室で用を足していました。そしてトイレットペーパーで拭こうとしたその瞬間、体がフラフラッと。

 

うん?なんだ立ち眩み?と思ったのですが、トイレの外ではギャーッという女の人の叫び声とパニックになっている人の声が聞こえ、これは地震だと気づきました。体感では日本の震度4ぐらい。

 

拭き終わってトイレの外に出てみると、そこにはへたり込んで家族と抱き合っている人たち、ベンチに座って泣いている女の子、スマホ地震のことを報告しているおじさん、などなど地震に怯えた人々の姿がありました。

 

地震の規模はマグニチュード5.1。ギリシャ地震が頻繁に起こる国とは知っていましたが、まさか自分の滞在中に地震が起こるとは。。博物館にいた多くの人が観光客で、地震に慣れていなかったのでしょう。建物の外に逃げようと走った人が妊婦にぶつかり、その妊婦が病院に運ばれるなんてことも起こりました。

 

その後博物館内はとりあえず通常に戻り、私は見学を再開。するとあちこちで貴重な展示物が倒れていたり棚から落ちているのです。割れている物も。

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アテネ考古学博物館は臨時休館

これ、地震の影響だよな、このままでいいのかな?などと思いながら見学していると、震度3ぐらいの余震が発生。その後係員が大きなブロンズ像の片腕を台車に乗せて運んでいるのを見て、あんなものも落ちたのかと思っていると「展示品修復のため、今日はこれから臨時休館となります。」という旨のアナウンスが始まりました。

 

まあ仕方ないということで外に出ました。出口付近では多くの人が行き場を失ってウロウロしていました。

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今日の入館チケットを提示すれば別の日に再入場は可能とのこと。私は次の日に再入場して残りの部分を見学できました。

 

街をぷらぷら歩いていると、アテネ中心部のモナスティラキ広場で人だかりが。広場にあるパンタナサ聖堂の屋根の上の十字架が地震の影響で倒れていて、それを直すためはしご車が作業していました。

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結構大事になってるな。。

 

この時思いました。震度4の揺れぐらいではトイレから出なかった自分は、地震に慣れ過ぎている、かえって恐ろしいことだなぁと。油断していると危ない目に合うかもしれないと。

 

緊急地震速報の音は怖い感じがして嫌いです。でも怖くないといけないんですね。夜中でも飛び起きてしまうほどの音でないと。。油断せず行動することが大事。これはコロナウイルス対策にも通じることですね。