カラヴァッジョ展2016に、ミラノのエマオの晩餐が来日!
2016年3月から開催される「日伊国交樹立150周年記念 カラヴァッジョ展」では、「エマオの晩餐」が来日!
今回来日する予定の絵はイタリア・ミラノのブレラ絵画館に展示されていますが、同じタイトルでもう一枚描かれていて、それはイギリス・ロンドンのナショナルギャラリーにあります。
下の絵はミラノのエマオの晩餐。
この下の絵はロンドンのエマオの晩餐。
まるっきり同じというわけではなく、ロンドンのキリストの方が若く見えるんですね。
2012年にテレビ東京の美の巨人たちという番組で、このエマオの晩餐の光の当たり方を再現した内容を放映していました。ビデオに録ってあったと思うので、見返してみたいと思います。
今回は、「女占い師」という絵も来るようです。今回はイタリア・ローマのカピトリーノ絵画館のものですが、この絵にも同タイトルのもう一枚があって、それはフランス・パリのルーブル美術館にあります。
これがローマの女占い師。
そしてこれがパリの女占い師。
服の柄などほとんど同じですね。並べて見られると面白いんだけどな~。
国立西洋美術館のサイトによると「本展はイタリアの代表的な美術館が所蔵するカラヴァッジョの名品と、その影響を受けたカラヴァジズムの作品約60点、その他関連伝記資料などにより構成し、カラヴァッジョの劇的な人生と作品、そして彼の芸術が美術史に与えた影響を紹介します。」とのことなので、この他にも期待できそうです。
カラヴァッジョの絵は結構サイズが大きいので運搬が大変でしょうが、迫力のある絵を日本でも見てみたいものです。
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全部で約10作品が来日予定
カラヴァッジョ展の情報が少しずつ分かってきました。
カラヴァッジョ作品は約10点が展示され、それらは「風俗」「五感」「光」「斬首」などのテーマごとに構成されるとのこと。来日する作品の中で、今判明しているのは5点。
1.「エマオの晩餐」(テーマ光)
2.「女占い師」(テーマ風俗)
3.「エッケホモ」(テーマ世紀の競作)
4.「ナルキッソス」(テーマ?)
5.「トカゲに噛まれた少年」(テーマ五感かなぁ?)
今回出品される「トカゲに噛まれた少年」はイタリア・フィレンツェにあるロベルト・ロンギ美術史財団が所有するもの。実はこのタイトルでもう一枚あって、そちらはイギリス・ロンドンのナショナルギャラリーにあります。
こちらはロンドンのもの。
構図もサイズもほぼ同じ。違いは色の感じだけですね。
あと5作品も気になるところです。斬首がテーマとなった絵はいくつかあります。
「ホロフェルネスの首を斬るユディト」(ローマ国立美術館蔵)
「メドゥーサの首」(ウフィッツィ美術館蔵)
「洗礼者聖ヨハネの斬首」(サン・ジョヴァンニ聖堂蔵)
「サロメ」(ロンドンナショナルギャラリー蔵)
さて、どれがやってきますかね。この中で「洗礼者聖ヨハネの斬首」は、地中海に浮かぶ島国マルタにある聖堂を飾るかなり大きい作品なので、さすがに引っぺがして運搬してくるのは無理かなと思います。「ホロフェルネスの首を斬るユディト」はなかなか衝撃的なシーンを描いているので、子供が見たら夢に出てくるかも。丸い盾のような形をしたものに描かれた「メドゥーサの首」あたりが展示としては面白いんじゃないかなぁと思いますが。
私は一瞬、ほんの一瞬「カラヴァッジョの絵は10点だけか、、。」なんてことを思ってしまいましたが、よく考えるとカラヴァッジョの作品を10点も揃って見られる美術館なんて本国イタリアにも無いのです!!まぁ、イタリアのローマ市で考えれば、美術館と教会などを合わせれば20点ぐらいいっちゃいますけど。日本で10点も見られれば上等なのですよ!
その他にもカラヴァジェスキの絵が数十点出品されるということで、光と影のコントラストが美しい作品を堪能できるということです。カラヴァッジョに興味の無い人でも、一目見れば「すっごいな」と思うはずです。
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