台北の國立故宮博物院を見学する際の注意事項
翠玉白菜の見学には注意が必要!
先日、出張で台湾を訪れたので、國立故宮博物院も見学してきました。
ロンドンの大英博物館やパリのルーブル美術館と並ぶ世界最大級の博物館なので、出張ついでにちょっと見るぐらいでは、全てを周ることなどできません。なので、今回はポイントを絞って見てきました。
故宮博物院といえば何といっても目玉は、ガイドブックの表紙にもなるほどの「翠玉白菜」!
ということで、ガイドさんに展示場所を聞いてみました。すると「現在展示替え中で、翠玉白菜は展示していない。」とのこと。ガイド向けの事前情報にそう書いてあったらしいです。
マジか、、、残念だけど仕方ない。この故宮博物院には他にも名品がたくさんあるので、それらを見て今回は良しとしよう。
特にここの象牙彫刻は大変素晴らしいので、これだけは絶対見ようと思い、近くにいた博物館の係員に展示場所を聞きました。
また「翠玉白菜は無いんですよね?」と一応聞いてみると、「同じ部屋にある。」という答えが。あれおかしいな、上手く質問が通じなかったかな?と思いながら、とりあえず言われた展示室へ。
そこにはやはり「翠玉白菜はこっち」みたいな表示があります。その表示に従って進んでいくと、翠玉白菜が大型ディスプレイに表示されていました。
「あ~このディスプレイ表示のことだったのか。」と思い、そのまま進むと、私の見たかった「象牙透彫雲龍文套球」が。
象牙を球形に何重にも透かし彫りした作品。どうやって彫るんだか分からないし、どれだけ時間がかかるのか、と思うほどの超絶技巧です。
他にもたくさんの展示品が並んでいたので、それらを眺めていたら、そいつは突然あったのです。
あれっなんで??「翠玉白菜」展示されてるじゃん!!
しかもこの展示の回りもそんなに混雑していない。そりゃそうです。ガイドさんから「今は無い」って聞いてたんですから。見逃してしまった人も多いと思います。
しかし、ガイドさんは悪くないんです。ガイドさんに送られてきた情報が間違っていただけなのです。
そんなこともあるので、翠玉白菜を見るためには、まず館内にいる係員に直接聞くことをおススメします。配布用のガイドマップに記載されている展示室とも違いました。私もたまたま聞いてみたら、辿り着けただけですから。
ところで、ここ故宮博物院ではフラッシュや三脚を使わなければ写真の撮影は可能です。
ここに載せた写真も私が撮ったものです。記念に写真を撮れるのはありがたいのですが、撮影が主な目的になってしまうと美術鑑賞の楽しみが半減してしまうなぁとも思いました。
実際、私は翠玉白菜をもうちょっとゆっくり見たかったのですが、「写真撮ったら早く移動して」と言われてしまいました。単眼鏡を使ってじっくり細部まで見るなんてことは無理そうです。まぁ自分も写真を撮っておいて勝手な感想ですが。。
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台湾への中国人観光客は減っている!?
独立志向の強い蔡英文政権に対する中国政府の圧力で、台湾を訪れる中国人観光客が激減しているとのニュースを聞きましたが、実際この故宮博物院でも中国人の団体ツアーはほとんどいませんでした。これほどの人気観光地にいないのですから、ニュースは本当なのでしょう。
でもその代わりに、現地台湾の高校生や小学生、幼稚園児までもがたくさん見学に来ていて、これはこれでいいのではないか、と思いましたね。
日本から故宮博物院に行くのも今がいい時期かもしれません。2017年11月2日からは「南北故宮 国宝薈萃」という展示で、翠玉白菜と並ぶ人気の「肉形石」も合わせて展示されます。
この肉形石は、これまで台湾南部の嘉義県にある故宮博物院の分館で展示されており、両方揃うのは久しぶり。両方一度に見るには今がチャンスですね。この肉形石も見たかったんだよなぁ。
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