TRAVEL AND ART

旅行と美術鑑賞のことばっかり考えてるブログです。

鹿島神宮、息栖神社、香取神宮の東国三社参りをしてきました。

春日大社展で知った鹿島神宮の凄さ

今年、東京国立博物館で開催された春日大社展の展示の中で、鹿島立神影図という絵がありました。これは「春日大社の神様は常陸国(茨城県)の鹿島神宮から鹿に乗ってやってきた」という場面を描いているものでした。

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(鹿島立神影図 春日大社展チラシより)

春日大社の方は世界遺産になっていたり、式年造替で話題になったりしましたが、実は茨城の鹿島神宮も凄いんだなぁと今さらながら知りました。東京から日帰りで行ける距離にこんな素晴らしい場所があったなんて。

さらに鹿島神宮の近くには、鹿島と一対の存在ともいえる香取神宮もあります。そしてこの二社に縁のある息栖神社を加えて、東国三社参りという慣習があることも知り、早速行ってきました。都内からはバスツアーも出ているようですが、私は愛車で。

最初は茨城県鹿嶋市の鹿島神宮へ

神社から少し離れた場所に「一之鳥居」と呼ばれる鳥居があります。西と東で2ケ所。まずは、北浦という湖の湖畔にある西の鳥居を参拝。

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次に太平洋に面した明石海岸にある東の鳥居。この辺一帯はサーフポイントになっています。昔は鳥居をくぐって海に出られたようですが、東日本大震災の後、高い堤防が築かれました。

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そして、鹿島神宮の大鳥居前の駐車場に到着。日曜日の11時半頃でしたが、駐車場の待ちは10分ぐらいでした。私はここで車のお祓いをしてもらうため、この第一駐車場の奥のお祓い専用の駐車場にとめました。

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12時ごろの境内は多くの参拝客で賑わっていました。まずは私も拝殿をお参り。木々に囲まれ華美な装飾は無く、とても厳かな佇まいでした。

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祈祷殿で交通安全のご祈祷をお願いしました。御祈祷は30分毎に行っているそうなので、私は12時半の回で。平成26年に竣工した新しい祈祷殿の中の神殿で、神職による祝詞奏上の後、交通安全のお札をいただき、自分の車の前でもお祓いをしていただきました。

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その後、境内にある神使の鹿が飼育されている鹿園を見学したり、奥宮、要石などを参拝すると約2時間かかりました。御祈祷をお願いする場合は、時間には余裕をもって行った方がいいです。

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次に茨城県神栖市にある息栖神社

鹿島神宮から車で20分ほどです。駐車場は意外と広く30台ぐらいはとめられそうな気がしました。こちらも一之鳥居はちょっと離れた常陸利根川の水辺に立っています。鳥居の両脇には忍潮井という泉が湧いています。

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ここは住宅地の中にあり、周辺にお店などは無く静かな感じでした。ただし、同じように東国三社参りをしている人が結構いるので、車の出入りは多いです。ちょうどツアーバスが到着して、ツアーのお客さんたちは拝殿の中で神職のお話を聞いていました。

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鹿島神宮、香取神宮と比べ、こちらの神社は小ぢんまりとしているので、参拝にもそれほど時間はかかりません。

最後に千葉県香取市にある香取神宮へ

夕方3時半ごろ少し道が混んでいたので、息栖神社から30分ほどかかりました。午後4時過ぎに到着すると参道下の駐車場は満車でしたが、出入りが結構あるので5分ほど待てば駐車できました。

そして午後4時半ごろ拝殿へ。駐車場の割には人は混雑しておらず、ゆっくりと拝んできました。黒塗の柱と金の装飾が美しかったです。この香取神宮では毎年4月上旬に桜が開花し、参道がライトアップされるなど、お花見の名所としても有名です。

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香取神宮も境内が広く、奥宮や要石などを参拝して所要時間は40分ほど。この後、香取神宮の一之鳥居も参拝。本来であれば、神社よりこの鳥居が先なのでしょうが、時間の都合上逆になってしまいました。この鳥居は利根川の水辺に立っています。

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東国三社の一之鳥居は、現在ではそれぞれ海沿い、湖畔、川沿いなどに立っていますが、昔の地形では全て海沿いだったとのこと。神様は海からやってきたという言い伝えもあるそうです。

これで東国三社参りは終了。ツアーではなかなか行けない鳥居なども参拝したので、結構時間がかかりました。最後の鳥居に着いたのは午後5時半頃。最初の鹿島神宮の一之鳥居参拝から6時間以上かかりました。

今回は参道のお店をゆっくり見て回る時間が無かったので、次回はもう少し時間に余裕をもって行きたいと思います。

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2017年東京でもうひとつのミュシャ展

こちらは商業ポスターメインのミュシャ展

六本木の国立新美術館で開催中のミュシャ展に協賛している伊藤忠商事が、自社のギャラリースペースでもうひとつのミュシャ展を開催します。

「FEEL THE Mucha HEART~民衆のための芸術とチェコへの愛~」
会期:2017年6月2日から7月2日
場所:伊藤忠青山アートスクエア

こちらの展覧会は、ミュシャの商業ポスターや雑誌、レストランのメニュー、お菓子のパッケージなど、これぞミュシャ!といった作品を展示します。

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(展覧会告知チラシより)

ミュシャの作品は何度見ても魅力的なので、この展覧会も楽しみですね。しかも入場無料。太っ腹、伊藤忠商事。

www.itochu.co.jp

まずは国立新美術館でスラブ叙事詩を鑑賞して、次にこちらでミュシャならではのポスター作品を鑑賞すれば完璧ですね。

travelart.hatenablog.com

今年は「チェコ文化年2017」ということで、ミュシャ展以外にもチェコ関係のいろいろな催しが企画されているようです。  

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六本木のミュシャ展は混雑していても大丈夫!

週末は朝から混んでいます。

六本木の国立新美術館で2017年3月8日から6月5日まで開催している「ミュシャ展」。会期最初の土曜日に行ってきました。

日本におけるミュシャの人気は相当なもの。今回は平日でもすでに混雑しているようでしたので、私は朝イチの少しでも人の少ない時間を狙って行ってきました。

午前9時15分ごろに乃木坂駅に着くと、美術館の入り口前に列ができていました。この入り口は9時半に開き、美術展の会場には10時から入れます。ここは地下鉄乃木坂駅と直結なので寒くはありません。外の正門前で待つよりはこちらの方がいいかも。

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ほとんどの人は公式サイトやコンビニなどで入場券を事前購入していたようです。チケット売り場は混んでいませんでした。

そして館内の会場入り口前で、正門前で待っていた人たちと合流。10時開場と同時に人は流れるので、待ち時間はそんなにありませんでした。

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(10時前のようす)

そして私が見終わって会場を出た12時半ごろ。入り口前には待ち列も無く、すぐに入れるようでした。今なら昼ごろ行っても大丈夫そうですね。

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(12時半ごろのようす)

今回のミュシャ展では、なんと撮影可能な作品があるのです。三脚や自撮り棒、フラッシュの使用、そして動画の撮影は禁止ですが、パノラマ撮影や360度カメラは使用可とのこと、係員の方に確認してきました。撮影できる作品は、そこだけ部屋が区切られています。

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朝イチでこの撮影エリアに行くと結構空いています。記念写真を撮るにはいいかもしれません。でも1時間も経つとこうなります。

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館内は混雑していますが、スラブ叙事詩の一つ一つがとても大きいので、絵が全然見えないということにはなりません。また近づきすぎると全体像が分かりづらいので、皆さん少し離れて見るんですね。

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このような感じなので、昨年の若冲展とは違い、作品の前で押し競饅頭みたいなことにはならないと思います。

スラブ叙事詩の絵の内容は、聖書やギリシャ神話とは違い、スラブ民族の歴史というちょっと難しいものです。意味不明な絵をただぼ~っと眺めるだけではもったいないので、今回私は音声ガイドを借りてみました。

スラブ叙事詩全20作品について分かりやすく解説されていて、絵を眺めながら理解を深めることができました。各作品の横にも解説文が付いていますが、文字が小さく、これを読みながら大きな絵を見上げるのは大変です。

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音声ガイドをリピートしながら、スラブ叙事詩以外もじっくり鑑賞して所要時間は約2時間でした。

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ミュシャ展を堪能するには双眼鏡持参を強くおススメします!

スラブ叙事詩の絵は、横8メートル高さ6メートルを超えるものもある大作ばかりです。この絵を隅々までしっかり見るためには、遠くまで見える双眼鏡が必要かなと思いました。しかも、暗い美術館内で使えて、できれば焦点距離も近いもの。

そんなことで、私はこのミュシャ展をきっかけに、新しい双眼鏡を買ってしまいました。

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リコーのPAPILIO(パピリオ)です。

これは、対象物が明るく見えて最短合焦距離は50cm。手元の物にも焦点が合います。通常の双眼鏡は焦点距離が2m以上なので、手元には焦点が合いません。スラブ叙事詩のような大きな絵画以外にも、ケースに入った小さな展示物を見ることもできます。PAPILIO(パピリオ)は、まさに美術鑑賞に最適な双眼鏡なんです。

絵の最上部高さ4m以上の部分でも細かい色使いや人の表情、目の力強さまでよ~く見えました。

例えば下の「スラヴ民族の賛歌」を見てみると、、

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このように、高い位置の絵もしっかりと見ることができました。人ごみの中からでもこのパピリオを使えば、手に取るように作品を鑑賞できます。

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単眼鏡と比べると少し重たいですが、そんなこと気にならないぐらい、このパピリオで見える世界は素晴らしかったです。付属のストラップで首から下げてもたいして重さは感じず、鑑賞にも影響はありませんでした。

チェコ国外で、スラブ叙事詩20作品勢ぞろいで展示されるのは世界初。こんなこと、次はいつあるかわかりません。滅多に無いこんな機会を最大限楽しむために、双眼鏡の持参を強く、強くおススメします。

ミュシャ展のグッズはいまいち、でもミュージアムショップは大混雑

今回のミュシャ展は、正直言ってグッズに力が入っていません。絵葉書は欠品が多く、クリアファイルやマグネットもデザインがイマイチでした。アイテム数が少ないのでグッズ売り場も狭く大混雑です。

しかし図録は大型で内容も盛りだくさん。スラブ叙事詩について、オールカラーで日本語でここまで細かく解説された本は少ないでしょう。でもその情報量の分、分厚くて本自体非常に重たく、持って帰るのが大変そうです。

しかし心配ご無用。この図録はamazonや楽天でも購入できるのです。2,400円で送料無料。仮に送料がかかったとしても、ネットを利用した方がいいでしょうね。しばらく在庫切れが続いていましたが、今はもう復活してますね。

美術展の予習をするなら、芸術新潮3月号のミュシャ展特集もいいと思います。これはamazonだとすぐ手に入るようですが、楽天ブックスではもう注文できなくなっています。人気なのか、最初から入荷数が少ないのか、、、。

ちなみに同じ国立新美術館で開催中の草間彌生展の方は、ミュージアムショップのレジ待ちが60分と、目を疑うような状況でした。こちらはグッズが充実しているんでしょうね。

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