TRAVEL AND ART

旅行と美術鑑賞のことばっかり考えてるブログです。

上野の春日大社展、大混雑の中でも国宝を堪能できました。

注目の国宝の刀剣一振、甲冑四領が揃って展示

上野の東京国立博物館で開催中の春日大社展。見てきました注目の国宝5点。

2月18日の土曜日、開館の9時半少し前に着いたところ、入場口前にはすでに5~600人ほどの列ができていました。会場内の混雑緩和のため少し入場規制をしていましたが、9時45分には入場できました。

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ロッカーはたくさん空いていたので、私は上着とカバンを預け身軽にして鑑賞に挑みました。また今回は、市川猿之助さんによる音声ガイドを借りてみました。展示品についている解説よりも詳しいお話が聞けるので、これはオススメです。520円。

会場内は、かなり混雑していました。特に最初の第1章には絵、第2章には注目の「金地螺鈿毛抜形太刀」を含め国宝が30点以上も並んでいるので、人の進みが遅いです。列になって鑑賞する必要は無いのですが、やはり皆さん並んで見ているので、なかなか自由に動けません。

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なので、私は最初の方の展示室は飛ばして、先にお目当ての甲冑四領が展示されている第4章の部屋へ進みました。こちらはまだ人も少なく、それぞれの展示ケースに10名ほどしかいなかったので、ゆっくりと前後左右鑑賞できました。まわりには単眼鏡を持っている人がたくさんいましたね。ここも必須です。

10時半ごろには、この甲冑の部屋も人が増え始め、展示品のまわりを人が3重ぐらいに囲むようになってきました。そこで私は最初の展示室まで戻りましたが、入り口付近はさらに混雑していました。アメ横みたいな感じで、真っ直ぐ歩くこともできませんでした。

特に絵巻は無理です。長い行列がずーっと連なっているので、並びたくない場合はすきまからちょっと見るだけになります。自分の見たいものを絞って見たほうがいいでしょう。

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今回は単眼鏡を使ってじっくり見て回って2時間半。ミュージアムショップには、式年造替日本酒500円、ダンボール製甲冑約3,000円、写経筆3,000円、奈良のお土産のお菓子などなど面白い商品がたくさんありました。Wクリアファイルの表裏4面が、国宝甲冑四領でとてもカッコ良かったので、同じ物を2つ買ってしまいました。海外へのお土産としても喜ばれそうです。

travelart.hatenablog.com

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春日大社展関連展示も見よう

春日大社展を見終わったのが12時ごろ。お腹も空いたので、東京国立博物館敷地内にあるホテルオークラレストランで昼食を取りました。和洋中のランチメニューがありますが、私が注文したのは、五目あんかけそば。博物館であのオークラのクオリティを味わえます。

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ここでお昼休憩を取った後、常設展を鑑賞してきました。今回は春日大社展関連展示と甲冑、刀剣の展示を中心に見ました。これだけでも相当見応えがありますよ。

春日権現験記絵模本III―写しの諸相―
企画展示室 2017年1月17日(火) ~ 2017年3月12日(日)

宮廷の美術―平安~室町
本館 3室 2017年2月7日(火) ~ 2017年3月20日(月)

奈良・金春家伝来の能面・能装束
本館 特別1室・特別2室 2017年1月31日(火) ~ 2017年3月26日(日)

武士の装い―平安~江戸
5室・6室 2017年1月2日(月) ~ 2017年3月12日(日)

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刀剣
13室 2017年2月7日(火) ~ 2017年4月23日(日)

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この後にアジアギャラリーという、中国や朝鮮、エジプトなどの美術品の展示も鑑賞しました。こちらも展示の数が半端じゃない。。結構立派な展示品揃いなのに空いているんです!

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これなんて、瑪瑙を磨いて割れ目にルビーを象嵌してザクロにしてあります。台北の国立故宮博物院にある翠玉白菜みたいな展示品ですよ。すごい。

この東京国立博物館は、特別展以外の展示室は結構空いているので、自分のペースでゆっくり見ることができて、とても楽しい場所です。常設展もオススメですよ。

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東京都庭園美術館の「並河靖之七宝展」で明治の超絶技巧を楽しむ

並河靖之七宝展は混雑無く、落ち着いて鑑賞できました

東京・白金の東京都庭園美術館で2017年1月14日から4月9日まで開催中の、「並河靖之七宝展」を見てきました。

日曜日の午後3時半頃に入場しましたが、混雑はしておらず静かにじっくりと七宝の細かい部分まで鑑賞できました。

明治時代に輸出用美術工芸品として発達した七宝の頂点を極めた、並河靖之の超絶技巧を存分に楽しめる美術展です。

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展示品は七宝作品に加え、その図案というべき下絵も展示されています。並河靖之の七宝が美しいのは知っていましたが、この下絵もまたものすごい緻密さで必見です。その緻密な下絵にこれまた細かく色の指定が書き込まれていたり、七宝以外の関連資料も見ごたえあります。

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(美術展チラシより)

展示品約140点のほとんどが、並河靖之七宝記念館と清水三年坂美術館など京都から来ていて、はるばるロンドンの博物館からも10品ほど来ています。これほどまとめて、しかも東京で見られるなんてとても貴重です。

ただ一点だけ、展示品目録の番号と実際の展示の順番がバラバラだったのが、少し見難いかな、と思いました。

超絶技巧の鑑賞には欠かせない単眼鏡のレンタルをしていました

七宝の細かい技を見るためには、単眼鏡が必須だろうと思い私は自分のものを持参しました。すると美術館ではビクセンというメーカーによる、単眼鏡無料レンタルを行っていました。ほとんどの人がレンタルしていて、皆さん並河靖之の超絶技巧に見入っていました。

これ必要ですよ~。50台限定なのでお早めに。ミュージアムショップではビクセンの単眼鏡の新モデルを販売していました。赤い本体のおしゃれなヤツ!同色のセミハードケースも付属していてカッコいいですよ。

www.vixen.co.jp

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「超・日本刀入門~名刀でわかる・名刀で知る~」展は刀剣鑑賞初心者でも楽しめる

静嘉堂文庫美術館はバスで行くのがおすすめ

東京・世田谷の静嘉堂文庫美術館で、2017年1月21日~3月20日までの間、開催中の「超・日本刀入門~名刀でわかる・名刀で知る~」展に行ってきました。

静嘉堂文庫美術館は駅から少し離れているので、車で行こうか電車で行って二子玉川駅からバスに乗るか悩みました。今回は電車とバスを選択しましたが、結果的に良かったと思います。なぜなら、二子玉川駅周辺の道が細くて、慣れていないと車で行くのはちょっと大変だなぁと思ったからです。

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パスモやスイカで支払いができます。

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二子玉川駅から10分ちょっと。バスから降りてあるのは美術館の入り口の門。ここを入って、木々の生い茂る小高い山を登っていきます。

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世田谷にこんな自然の山があったんですね。この道を登って美術館建物の入り口前と、最初の門の横にも駐車場はありますが、バスで行ったほうが気楽です。

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刀剣鑑賞の手引きをもらえる!

私は刀剣をしっかりと鑑賞するのは今回が初めてだったのですが、そんな初心者のために入場口で展示目録と一緒に「図説・刀剣鑑賞の手引き」も配布しています。刀剣の専門用語の解説がされていて、鑑賞する際これが本当に役立ちました。

各展示品には解説が付いているのですが、そこで使われている言葉の意味が難しい。そんなとき、この手引きを読むと言葉の意味も理解できるのです。

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今回は音声ガイドも借りてみました。 落語家の春風亭昇々さんによる音声で、聞いていて面白かったのと、展示59品の内、約半分の解説があったので、とても内容の濃いものでした。音声ガイドは540円です。

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「超・日本刀入門」展鑑賞には、動きやすい服装で混雑する前に行こう

どういうことかというと、この刀剣を鑑賞する際、刀身の表面の模様や刃の文様を見るため、光を反射させます。自分の視点を変えることでその光の反射の具合を変えられるのですが、そのときに中腰になったり、膝を曲げて低い位置で右左動いて鑑賞することになります。

結構膝を使って動くので、動きやすい服装と靴がオススメかなと思います。

また、刀身の表面の模様や鞘の細かい装飾を見るのには、単眼鏡があるといいと思います。

音声ガイドを聞きながら、単眼鏡を使ってじっくり見てまわって約1時間半。会場内は混雑してはいませんでしたが、皆さん光を反射させながらの鑑賞なので、絵画を見るのとは少し違った動きとなります。これで混雑してしまうと、細かい部分まで見るのは難しくなるでしょう。

ミュージアムショップには、クリアファイルや絵葉書、刀剣関連本などがありました。私は今回「静嘉堂名刀選」というパンフレットを買いました。主な展示品を解説した図録のようなものです。500円。

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今回の「超・日本刀入門~名刀でわかる・名刀で知る~」展は、とても分かりやすく構成されていて、私も刀剣の見方が少し分かってきたので、より興味が沸いてきました。刀剣初心者にもオススメの美術展です。

www.seikado.or.jp

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